2005年4月22日(金) 晴れ
物語発育
 威勢のいいコンビニがある。
 家の近くでの話しだ。その威勢のよさは、入った瞬間の「いらっしゃいませ」に表れる。店内隅々に響く声で「いらっしゃいませ」四回。「ハイ!いらっしゃいませ、いらっしゃい、いらっしゃいませ〜、いらっしゃいませ!」全て微妙に調子が違う。なかなか、凡百のコンビニできる仕事ではない。
 レジに立つは、50絡みの小太りな親父である。店長だろう。店長の他には、30代後半といったところの女と、店長と似た年齢の、こちらも小太りな親父を時々見かける。店長ほどではないがこっちの親父も威勢がいい。
 八百屋だったのだろうな、と想像する。
 小さな町の八百屋が、しかし、近所の大型スーパーの出店に伴って立ち行かなくなる。親父は代わりに、コンビニを始めた。八百屋の威勢はそのままに。勝手な想像。
 かなり好きな店の話しである。朝、半分寝ぼけながら行った時など、特にいい。




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